2015年6月1日月曜日

10年先にも弾きやすく、誰も持っていないマリアハープの製作スタート

2009年8月、マリア味記子とその母の心身のリハビリの為に誕生したマリアハープです。今では多くの方に愛され、初代カヌーンタイプ(ソプラノ・テナー)の後に、2011年2月に背面ラウンドした20弦グランドタイプ、4月に16弦ベイビータイプ背面10面のタイプ。と進化してきました。それぞれのニーズに合わせて試作を繰り返した結果、現在は、グランドタイプ、ミディアムタイプ、ベイビータイプ、ベイビーフラットタイプ、スリムタイプ、ミニタイプ、と大きく6種類になっています。
試作段階で止まっているものもありますが、製作家さんに大概の事は試していただいたので、これからの変化はそう無いと思います。楽器の注文は、今も変わらず コンサートに来て頂いた方のみご紹介しています。マリアハープ人口100人に以上になったら把握できないので・・・楽器製作家さんのマリアハープを持っている延べ人数は およそ70人です。
一般の生徒さん楽器の背面は ローズウッド、メープル、インドローレル、ウオルナット、ホンジェラスローズウッド、響板はドイツスプルースを使用。全て30年以上寝かした19世紀ギター用の選び抜かれた材で製作されます。
この3月に長年の生徒さんが、「10年先にも負担無く弾ける楽器が欲しい。誰も持っていないようなマリアハープにして欲しい!」と熱く希望されました。その生徒さんは、現在70代後半です、10年先は80歳後半になります。そんな素晴らしい希望を叶えるべく、製作家の田中清人氏に製作依頼、先日とうとうその材木に出会われ工房へ運び込まれました。
10年先にも負担無く弾けるように、弦は緩めで響きが大きいのが良いと希望された生徒さんの楽器は、木目がとても鮮やかに浮き出て、まるで鮎が跳ねているようにも見える材木で製作が始まっています。

元の木はこのサイズ
両面から削り込んで膨らみのある甲羅型の背面になります。



マリアハープの背面になります。